STAFF COLUMN

スタッフコラム

働き方改革に触れる~はじめてのワーケーション  ワークライフバランスって?

作成日:2023.6.5

こんにちは、ミスターDです。今回は人事の皆さん向けというより、働く人々向けにワークライフバランス的なことを書きます。

実は私、現在ワーケーション真っ盛り。首都圏を離れ、九州の地方都市で1ヵ月近くを過ごしています。「1ヵ月本格的なワーケーションをする」と決めて、残り数日となりました。とはいえ、知らない土地に来たのではなくて、高校卒業までを過ごした場所、そう実家帰省みたいな感じです。まさに離れて30年以上ぶりに地元で長期間を過ごしています。

 

いま、IT企業をはじめ、さまざまな企業がリモートワークで移住しても仕事ができる環境整備をしていますが「そんなの無理」「うちの会社は絶対ない」という人も、まあ読んでいただければ幸いです。私も会社員ならこんな生活が出来たのかは分かりませんが、幸いにも個人事業主なので、自分で仕事を組み立てられる利点があります(とはいえ、繁忙期は36協定が無い分、働き尽くしていますが)。今回、山場を越えたので「よっしゃ、毎日海に行ける(釣りです)環境で充実した時間を過ごしてみよう」と思いきって故郷に乗り込んだのでした。

 

結論:地方の暮らしは心が安定するのは間違いない


まあ、人それぞれですし、リモートワークをする場所にもよるでしょう。実際私は、実家ではないものの、いま地方都市の中心部で暮らしていますが、正直都心の生活とほぼ大差ありません。当たり前ですが、コンビニもあれば、チェーンの飲食店や大型スーパーも多く、何不自由ない日々の暮らしがあります。まず、これが30数年前と異なることです。私が知っている故郷は「20時過ぎると中心部でも人がいなくなり、ゴーストタウンのようになる」状態でした。まあ、刺激を求める10代としては「こんなところにいたらダメになる」と思って「都会に行かなきゃ」と東京を目指したわけですが、イヤイヤ、今は都心と全然変わらない。まあ歌舞伎町や六本木とは違いますけど、そもそも都心だって、ほとんどの人は郊外に住んで通勤していますから、その郊外とはほぼ変わりません。敢えて言えば、午前0時を過ぎると、さすがに人はいなくなりますし、都心のように「誰かしらは道を歩いている」みたいな感じではないですが。

 

じゃあ、何が違うのかというとおそらく「生活に充てられる時間が長い」ということです。リモートワークでなくても、全体的な通勤時間が違います。以前に同級生が「都心の1時間とかの電車通勤が信じられない」と言っていても、こちらとしては、そんなに苦痛でもないけど、と体が慣れていたのですが、昨今の在宅勤務体験で私も「通勤時間って無駄だった」に開眼した派です。それから考えると、確かに地方では車通勤で、自分の個室乗車で長くて30分程度(渋滞では変わるけど)の移動であれば、心のゆとりが違いますよね。もしかしたら朝、車中で歌いながら通勤していたり、通勤電車の無言状態とも違う過ごし方もあるでしょうし。朝夕のラッシュ時間の渋滞は首都高並みですが、その一時の時間帯以外は交通量も少なく、車での道路環境も都心以上だと感じます。

って話は逸れましたが、ストレスの原因(個人差あるとして)は、私はやはり「通勤電車の1時間以上、往復2~3時間、起きている時間の10%程度の過ごし方の差」が大きいと感じます。そして更に、私にとって重要な「自然環境が都心よりも近い」ということです。実際に、釣りの出来るレベルの海(東京の湾奥とは違います)が車で2~3分の場所にあり、自転車でもいけます。都心のように海や山に行くのに何時間も移動に時間がかかることなく、自然と触れ合うことができるのが何よりも充実感を与えてくれます。ランニングとかには全く興味がないのですが、それも日課としてルーティンでやることで充足感を得られる部分もあると思いますが、それと同じで、竿を振れる環境が毎日あるというのは凄いことです。



そして今回、故郷の海に通っていて気づいたのは「移住者の多さ」です。前にこのコラムでも書きましたが、私は釣り場での会話が大好きで、直ぐに声を掛けるのですが、今回は地元でもあり、最初から方言バリバリで話しかけていくと、言葉が違う人が多いこと多いこと。まずは、九州各県の人が多く釣りに来ていることもありますが「地元のお爺さん」風の人に敢えて声をかけても、言葉の違いを感じるので「おいちゃん、どこの人?」と聞くと「いや、実は定年後に移住してきたんですよ」と。実は、都市部以外の海辺の町だと、空き家だらけなんですよね。県庁所在地の町には県内から多くの人が集まり、暮らしも便利で首都圏と大差ない一方で「地方都市の郊外」は、過疎化も進んでいる訳です。居住者が高齢で施設に入っていたり、亡くなっても相続者は別の地で暮らしていて、漁港の近くの家とかは空き家もたくさんあり、その空き家バンクで購入して移住している人も多いようです(築年数が50年程度も多く、修繕も必要でしょうが、5~8DKの土地建物で100万円台とかザラにあります)。

 

となると、ですね。NISAをはじめとして、これからは自分で資産運用する時代に首都圏の不動産運用もさることながら、地方都市に自分の住まいを買って、それを誰かに提供したり、セカンドハウスで持つ人も増えるのは間違いないかなと。かつて、首都圏近郊のリゾート地がバブル化しましたが、「週末の時間の充実」みたいなのじゃなくて、もっと意識的な介入感の高い「複数拠点生活」が一般化しそうな気がしています。実際私も、相続で生家を保有しているので、その生活が可能です。そんな人は世の中に沢山いるのではないでしょうか。確実に「一生かけて借金を背負って家を建てる」みたいな時代ではなくなってきている気がします。

複数拠点生活のまとめ


もし、足りない点があるとしたら、仲間や友人とリアルに会えない、ってことですかね。パフのメンバーともこの1ヵ月はリアルで会っていませんので「会えない寂しさ」はあるかもしれませんが、実際は首都圏にいても会っていません(笑)。すなわち「会えない寂しさ」には慣れてしまった今では、それも「基本オンラインで日々会って、リアルは数か月ぶりでも」って感じです。私にとって他者との触れあい方はコロナ禍や個人事業化で180度変わりました。今回のロングワーケーションで思ったことは

 

・海や山が近く、自然と触れ合いながら生活が出来る

・平均的に飲食店のレベルが高い(魚や野菜が高級店でなくても美味しい)

・通勤などの自分にとって無駄やストレスとなる時間が少ない

 

と、良いことづくし。でも、思ったんです、それらは全て内向き(自分の為)の思考だと。そして10代で東京を選んだ理由は「東京こそ、日本の情報発信源、そこで何かやってやる」だったから憧れ、そしてそれを感じてきました。いま、明らかに日本社会が変わり、自分の年齢や生活感も変わったことを痛感した1ヵ月でした。その日々もあと数日で終わり首都圏に戻ります。

 

そしていま、窓の外を見ると、空が薄っすらと明るくなり、夜明けが近づいてきました。さあ、月曜の朝、今日も今から近くの海で竿を振ってから1日をスタートしたいと思います。皆さんそれぞれが、素敵な毎日を迎えられますように。『ワークライフバランスに正解などなく千差万別』、結局それが答えでしょうね。

 

 

 

 

 

 
ページの先頭へ