STAFF COLUMN

スタッフコラム

「あなたが頑張ると私も頑張らないといけないからやめて」価値観の押し付けが生む休職

作成日:2023.5.31

こんにちは!横山です。

 

お天気が崩れやすい日が続き、いよいよ6月を迎えようとしています。

そろそろ半期の振り返りを~なんて会話をしていると

時の流れの速さに焦ります。

 

さて、今回は働く上での価値観にまつわる話を書いていきたいと思います。


精力的に働いていたのにたった一か月半で急変、休職へ


私の知り合いのお話です。

 

その方はものすごく仕事が大好きで、

常に前向き・前のめりで業務にあたっていました。

 

いつも「こんなことがあってね」「私こんなことしたんだよ」と

職場での出来事を楽しそうに私に話してくれます。

 

 

楽しいことばかりでなく、

私からすると、板挟みになって様々な問題に囲まれているの大変そう…

と思ってしまうような局面も今までに何度もあったようですが、

そのたびに「自分に何ができるのか」を考え

周りに何度も働きかけ、仕組みをつくり、

いくつもの現場を変えてきていました。

そんな力があるからこそ、

また新たな現場への異動が決まりました。

 

 

異動してたった一か月半。

彼女は今、休職に追い込まれています。

 

仕事に行かなければいけないのに身体が動かない。

脳が拒否反応を示してしまったのです。

 

 

意図せぬ価値観の押し付けで働く意味がわからなくなってしまった


 

新しい現場は

今までとまるっきり「やり方」が異なる現場でした。

 

中には

素人の私が聞いても「危ない」と思うようなリスクの高い手法も。

手法が異なっていても

そこに意図があったり、理にかなったものであれば

「そんな手法もあるんだな」と彼女も捉えられていたと思います。

 

しかしながら

「なぜその手法を取るのか」と聞いても

 

返ってくるのは

「今までずっとその手法でやってきたから」

「面倒なことやりたくないから」といった言葉。

 

 

彼女は普段から、

どうあるべきか、そのためには何をすべきかを考えるタイプで、

 

自らが工夫したことが形になったり、

結果としてお客様から反応をもらうことに喜びを感じていました。

 

 

新しい手法や工夫を提案してみよう、と

働きかけました。

 

もちろんタイプが異なることは理解していたので、

手間を増やさずによくする方法を提案し、

その仕組化は自身が行いますと申し出ていました。

 

それでも出てくるのは

「今あるもので進めて」という返事。

 

 

他の方からも

「あなたが頑張ると私も頑張らないといけないからやめて」と言われ、


その影響も理解できたので

余計言い出しづらくなってしまったそうです。

 

 

異動して間もないこともあり、

仕方ないと思い、習慣化されたやり方に沿って仕事を行っていました。

 

お客様の反応も淡々としていて

今までの現場であった感動は一切なくなってしまったそうです。

 

 

そんな生活を続けて一か月、

彼女は、何のために仕事をしているのかがわからなくなってしまったのです。

でも、今は耐えなきゃ、と思い

何も考えずに仕事をこなすことだけに集中。

 

しかしながらその二週間後、

彼女は突然、働けなくなってしまいました。

 

彼女がメンタルが弱かったかというと、

私はそうでないと思います。

仕事に限らずかなり困難もある人生を送っていて、

それでも逃げずに向き合い、乗り越えてきた方です。

ちょっとのことで潰れてしまうことはまずないです。

そんな彼女が滅入ってしまったと聞いて、

よっぽどのストレス負荷がかかったのだと思いました。

 

 

価値観の違いを認識した上で相手を理解しようとすることが大切


 

背景にあるのは、

「働くこと」に対する価値観の違いではないかと思います。

 

元々その現場にいる方々は

「お金がもらえればいい、できれば楽をしたい」といった思考。

 

一方で、彼女は

「工夫を凝らして改善しつづけ、それが結果につながること」に

楽しみを見いだしています。

 

 

この違いは大きく、

どちらかの思考に無理やり変えることはとても難しいです。

 

どんなに小さな職場であっても

そこにいる全員が同じ価値観で働いていることはまずありません。

 

 

まずは「価値観は違う」「自分だけが正解ではない」

ということを認識することが大切です。

 

そしてその価値観の「受け止め」です。

受け入れなくていいので、

お互いに「そういう捉え方もあるんだな」と思うことが求められます。

 

さらにはその考えの背景を聞くことができると、

「ここまでは理解できる」という境界線が見つかったり、

「もっとも大切にしてるポイントはここなんだ」という点がわかり、

今後向き合うときのヒントを得られます。

 

 

とはいえ、価値観を自ら聞き出すのは

ハードルが高いのも事実ですので、

企業側から場を設けるのもおすすめです。

 

面談を通して上司と価値観をシェアしあうというのも

仕事を進める上で有効ですが、

 

職場の人同士でざっくばらんに話せた方が、

お互いの働きやすさが増します。

 

 

ぜひ皆さんの職場でも

実施してみてください…!
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