自転車操業物語 プロフィール
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  第29話    「1999年2月24日“キミは就職できるか?”後編」    
1999年2月24日午前11:00。

パフはじめてのイベント“キミは就職できるか?”の受付開始時間がついに
やってきた。

この日のイベントスケジュールは、以下のようなものだった。

 ●午前11:00 受付開始。
            同時に、企業の資料展示・配布コーナーオープン。

 ●午前11:30 就職相談室(第一部)オープン。

 ●午後 0:30 キミは就職できるか?ホールメインイベント開場。

 ●午後 1:00 同上 開演。

 ●午後 3:00 同上 終演。

 ●    〃   就職相談室(第二部)オープン。

 ●午後 4:30 就職相談室終了。全プログラム終了。


11時の受付開始から30分ほど経過していただろうか。
来場している学生の数は、あまり芳しくない。
学生の来場数とは反対に、外の雨は激しさを増していた。
 
 「くそー、なんで今日に限って、こんな大雨が降るんだ!!」

なんとも悔しい気持ちでいっぱいだった。
午後1時からのメインイベントは、500名が収容できる大ホールだ。


 「観客席が、ガラガラになってしまったら、手伝ってくださった皆さんに
  も、来てくれた学生にも申し訳なさ過ぎる…どうしよう…」


雨はますます激しくなっていた。雷さえも轟いている。

ところが…。

12時半を回った頃からだろうか。急に、人が目立つようになってきた。
3列の受付には、数名ずつの待ち行列ができるほどになっていた。

 「そうか!メインイベントの開場を12時半と告知していたから、その時
  間を目標にして、来場してきたんだ!」

少し希望が出てきた。

そして、午後1:00。
開演時間がやってきた。
舞台袖に待機していたボクは、どん帳の隙間から恐る恐るホールの観客席を
覗いてみた。

 「やった!!超満員!…」

のはずはなかったが、それでも客席の半分くらいは埋まっていた。
ガラガラのひどい状態は、なんとか免れることはできたのだ。


イベントの中身は順調に過ぎていった。
演劇もまずますの反応だし、パネルディスカッションも、学生は真剣にメモ
をとっている。パネラーの皆さんや役者陣に大感謝だ。

そして舞台終演の時間が来た。

司会者からマイクを受け取ったボクは、激しい雨の中、1000円の入場料を払っ
て来場してくれた観客席の学生諸君に、心から感謝を込めて言った。

 「来てくれて本当にありがとう!みんなの一生懸命な姿は、きっと企業に
  も伝わるはずだ。これからの就職活動、一緒にガンバロウ!」

そして、最後の締めでは、寺さんの「末広がりの5本締め」が行われた。

#パフのイベントに来たことのある人は、この「末広がりの5本締め」の経験
#があると思いますが、実は、この日が初めて5本締めがパフで実行
#された日だったのです。

「チャチャチャン、チャチャチャン、チャチャチャンチャン!それ!!…」

文字通り、どんどん大きく広がっていく拍手の音に、そして、拍手を打ち鳴
らす観客席の学生諸君の笑顔に、グッとこみ上げてくるものがあった。

 
ホールでのメインイベントが終わり、別室の会議室では、就職相談室の第2
部が始まっていた。

ボクは、会議室に駆けつけるなり仰天した。
部屋は、入りきれないくらいの人だかりになっていたのだ!!

企業の皆さんと分担して、200人近い学生の相談を受け付けた。


「クギサキさん、ありがとうございました!!」


相談後の、学生のイキイキとした弾むようなお礼の声が、無性に嬉しい。

本来は午後4:30で終了するはずだったが、就職相談室のあまりの盛況ぶ
りに終了を30分延長して、5時過ぎに全イベントのプログラムを終了した。

午後5:30。

イベント終了後、協力してくださった企業の皆さんと、イベントのスタッフ
全員とで行った打ち上げ。主催者であることから、酔っ払うわけにはいかな
かったが、乾杯のビールがやけに美味しかったことを覚えている。

(うーん。今日は長かったですねー。…つづく)

 
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