自転車操業物語 プロフィール
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  第30話    「文京区音羽での出会い〜前編〜」    
1999年2月下旬。

パフ初の就職イベント“キミは就職できるか?”は、成功といっても言い過
ぎではないくらい盛況のうちに終了した。

しかし、イベントは無事終了したとはいえ、事業計画も、そして財務内容も
ボロボロになっていたパフのこれからのことを考えると、ボクの頭が痛いこ
とには、なんら変わりはなかった。

「さー。これから、どうやって事業を立て直していこう…」

これといった妙案があるわけでもなし。雑務をこなしながら、日々を漫然と
過ごしていた。

そんな折、1通のFAXがパフの事務所に届いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Puff様
2月16日付けFAX拝見いたしました。
いつもお世話になりありがとうございます。
実は小社は昨年より2000年夏まで社屋の移転があり、そのこともあり
会社説明会ができにくい状況です…

(中略)

パフには注目しています。
明年からはもう少し小社ホームページにも力を入れるつもりですが、今後
ともどうぞご指導の程よろしくお願いいたします。

(株)講談社人材開発部OH(※実際は実名)

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「えー?なんだこれは?」「なんで講談社から、うちにFAXが来るんだ?」

当時パフは講談社とは何の取引も、個人的な面識もなかったのである。

『2月16日付けFAX拝見いたしました』

あー、そうか!そういうことか…。

当時「パフの就職応援ページ」では、掲載社数があまりに少なかったために
「就職四季報」などに掲載されている会社の、一覧情報+ホームページリン
クの掲載を無償で行っていたのだ。
もちろん先方の了承をもらったうえでの掲載だったが、確か200社くらい
の会社を無料で掲載していた。

ボクは、それら会社に対して1ヶ月に1度くらいの頻度で、青臭いことを書
き綴ったコラムを、メールやFAXで送りつけていたのだ。

「青臭い」というのは、企業や学生が毎年繰り返している採用・就職活動の
おかしな所を皮肉って、批判じみたことを書いていたからだ。

調べてみると、講談社は、その無料掲載の200社の中に入っていた。
そして、ボクの「青臭い」FAXに反応してくれたのだった。

「講談社かー。出版の最大手だなー。就職サイトなんか使わなくても、有り
余るほどの応募者が来る超人気企業だし…。
まー、パフなんぞが営業しに行っても、ケンモホロロっていうところだろ
うなー」

と、思いつつも、お世辞にも達筆とは言えないが、OHさんの非常に謙虚か
つ低姿勢なFAXの文面が気になっていた。
また『パフには注目しています』の一文がとても嬉しく心に残っていた。

「いっちょ、無駄足覚悟で、アポイント取ってみるか!」

ボクは講談社人材開発部の電話番号を調べ、OHさんにダイレクトに電話を
してみた。

釘 : 「あのー、私パフの釘崎と申しますが…」

O : 「あー、どうもOですが…」

釘 : 「あ、Oさんですか!?ど・どうもハジメマシテ。先日はFAXを頂
    戴しまして、ど・どうもありがとうございました!!
    あのぉ、一度ご挨拶かたがたお邪魔させていただきたいと思いまして、
    お電話したんですが、近々伺ってもよろしいですか?」

O : 「え!わざわざ来てくださるんですか?どうぞどうぞ、ぜひお越しくだ
    さい。楽しみにお待ちしています。」


1999年3月2日。

こうしてボクは、文京区音羽にある、講談社に向かうことになったのだ。

地下鉄有楽町線の護国寺駅を降り、地下鉄の出口階段を上がりきると、目の
前に新築の講談社本社ビルがそびえ立っていた。

(いったいどんな人が出てくるのか…つづく)

 
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