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書評『青くて痛くて脆い』~疑心暗鬼の負のスパイラルを解き放ちたい~

作成日:2021.7.28

こんにちは!株式会社パフ21年新入社員の笠原です。

 

今日は書評です!

 

★モヤモヤしたっていいじゃない


 

個人的には結論の無い文章結構好きなのですが、皆様はいかがでしょうか?白黒つけたい派ですか?もしかしたらそんなあなたには向いていないかもしれません。ただ物事のどうしようもなさや一見正しく見えるものが実は必ずしもそうとは限らない、モヤモヤが好きな方に読んでいただきたいです。

 

以前職サークルコラムにて私の就活について執筆しましたが、今回は採用担当者さんの目線も知った今だからこそ感じることについて書こうと思います。



皆さんは『青くて痛くて脆い』という住野よるさんが執筆された小説をご存じでしょうか?

『君の膵臓を食べたい』の作者の方の本ですね。主人公は自分が立ち上げた「モアイ」という大学のサークルが、ヒロという人物によって全く別のものに変えられてしまい、元のサークルを取り戻すべく親友とともに復讐の計画を立てるという物語です。あんまり詳しく書くとネタバレになってしまうのですがそのストーリーの中で大学のサークルと新卒紹介会社?(はっきりと覚えていなくてすみません)の癒着の話が出てくるのです。

 

★知らず知らずのうちに大人の用意したレールの上に個人情報が


 

僕自身就活をする中で、大学の必修科目の授業での就活ガイダンスにおいて授業内でほぼ当たり前のように就活サイトに登録する流れがありました。その日から企業から説明会の案内が来たり、知らないうちに企業にエントリーしたことになっていたり。

 

新卒採用の支援会社であるパフに就職してからはそういったナビサイトへの登録や学生の個人情報の収集は人材を確保するうえで必要なものなのだと切に感じる毎日ですが、私が大学生の頃感じていた違和感、大人の用意したレールの上に知らず知らずのうちに乗せられているのではというモヤっとした感覚は少なからず今の学生も感じているのではないかなと思います。

 

特にコロナ禍で顔も合わせることもなく日々を過ごしていく中ではその違和感は企業側の行動とは関係なく学生の想像の中で大きくなってしまうのではないかと思います。

 

小説の話に戻りますが主人公たちはその癒着を告発する形で復讐を完遂します。しかし、結局主人公の心は満足することのないまま物語は幕を閉じます。その理由に関してはぜひ『青くて痛くて脆い』を読んでいただければと思います。

 

★疑心暗鬼の原因は?


 

私が気がかりなのはストーリー上に出てきた企業との癒着は決して悪意のある行動から生まれたものではないのではないか、

ということです。

最初は些細なことから始まったことが知らず知らずのうちに誰かにとっての違和感に膨れ上がってしまう。

特に今の時代、人とのコミュニケーションが取れなくなってきているときだからこそ気を付けなければと感じております。

 

そしてパフという「顔の見える就職と採用」を掲げる企業に入ったからこそ、そういった違和感を最小限にすべく企業と学生の懸け橋として機能する。そんなパフ社員になりたいと思うこの頃でした。

 
【疑心暗鬼】

疑いの心があると、なんでもないことでも怖いと思ったり、疑わしく感じることのたとえ。疑いの深さからあらぬ妄想にとらわれるたとえ。疑いの心をもっていると、いもしない暗闇くらやみの亡霊が目に浮かんでくる意から。

対義語は「安心立命」「明鏡止水」「虚心坦懐」などが挙げられる。

 

 

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