自転車操業物語 プロフィール
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  第64話    「応募学生が続々とパフにやってきた!」    
2000年6月第3週目。

前の週から行っていた(火・水・木の3日間実施)、パフの会社説明会が
第2週目に突入した。

1日に2回開催していたので、すでに6回開催したことになる。
一週目の開催では、1回の平均参加者1名。
少ないときで0名。多いときでも2名しかいなかった(定員は7名)。

しかし、2週目の説明会は様子が違っていた。

たくさん学生が訪れるようになったのだ。

1回あたり満員という回もあった(でも平均は3~4名くらいだったが)。

おそらく、ボクがメンバーメールを通じて学生を一喝したのが効いていたの
であろう。

来られない学生は、ちゃんとキャンセル手続きするようになった。
そして、空きが出た回には、他の学生が申し込んでくれた。


「へぇー、怒ってみるもんだなぁ…、こんなにたくさん来てくれると、説明
のし甲斐もあるってもんだ」と感心したものだ。



……ところで、このときのパフの選考は、おおむね次の通りだった。

▼1次選考:会社説明会&応募書類提出&ディスカッション

▼2次選考:筆記試験(SPI)&面談

▼3次選考:最終面接(1対1)


第1週目の説明会(1次選考)は、全日程の参加者を合計しても、わずか6
名しかいなかった。しかし、少なくとも1名は2次選考に呼ぶつもりだった。

その1名とは、東京経済大学の「ヨシカワアユ」という学生( 前号参照 )。
たった1名の状態での説明会だったが、ボクは彼女のおかげで、とてもノリ
ノリで説明会ができた。

それと、実はもう1名、通過させようかどうしようか、判断に迷う学生がい
た。

その名は、「ササキタカノリ」。
高崎経済大学の学生で、大学では応援団長を務めていたらしい。ただ、留年
しており、当時すでに5年生。髭の濃さは応援団っぽいのだが、小柄で猫背
で変な敬語(やたらにへりくだる言葉遣いで、ほとんどが文法上解析不可能)
を連発していた。

不器用そうで頼りなさげな男だったのだが、捨てきれない何かを持っている
気がした。通すかどうかは、2週目の説明会を終えたところで考えようと思
った。

……


ちょっと脱線したが、話は説明会の第2週目。

毎回、3~4名の学生が参加してくれていた。

2週目の2日目の説明会だったと思う。その日の説明会には史上最多の5名
が参加していた。
さらに、もう1名、少し遅れて到着するという連絡のあった学生がいた。

関西の学生で、飛行機が遅れて到着し、浜松町から電話を掛けてきたのだ。

「なかなかしっかりとした丁寧な電話の出来る学生だったよ」と、
電話を受けたマルヤマ(当時唯一の社員、事務担当)が教えてくれたので、
楽しみにしながら、到着を待っていた。


説明会が始まって10分くらい経った頃。全員の自己紹介が済んで、
いよいよボクが会社の説明を開始するタイミングだった。

ドタドタドタドタと、入り口から一人の女子学生が入ってきた。

「も、申し訳ございません、遅くなってしまいました!」

そのコトバは、大阪の人間だとすぐにわかるイントネーションだった。

コトバのみならず、外見・雰囲気ともに、明らかに、その回に参加した
どの学生よりもクッキリと目立っていた。

その学生の名前は、「フルカワアキコ」といった。

(聞いたことのある名前が続々登場…。…つづく)

 
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