思考力がより重要になる時代
作成日:2025.8.22
こんにちは、タクマです。
今回は「思考力」についてお話ししたいと思います。
弊社では6月から生成AI研修を行っており、それに伴い生成AIを業務で使用するようになりました。毎日使わない日はないと言っていいぐらい、生成AIと壁打ちしています(笑)
そんな中で感じるのは、生成AIが普及すればするほど、人間の「思考力」の重要性が浮き彫りになってきているということです。
抽象的な指示では抽象的な答えしか返ってこない
例えば「営業上の課題をピックアップして下さい」と生成AIに指示しただけでは、どんな営業でどれぐらいの粒度の課題かが分からないため、課題というにはざっくりしたものしか出てこません。
一方で「新卒採用支援の営業で、年間売上3,000万円規模の顧客に対して、契約継続率を上げるための具体的な課題を、顧客の組織体制と意思決定プロセスの観点から3つ挙げて」と指示すると、実用的で具体的な回答が得られます。
この違いは何でしょうか?それは、指示を出す人間の「課題を構造化して捉える思考力」の差です。
採用現場でも同じことが起きているのでは?
これは就活のエントリーシートでも同様と捉えています。ここ1~2年で生成AIでエントリーシートを作成する学生が明らかに増えました。壁打ち相手がいることは良いことですし、そういう意味では生成AIは利用価値があります。
しかし、抽象的なプロンプトで作成されたエントリーシートは、企業に意図が伝わりません。さらに、生成AIが作成した文章をそのまま貼り付けただけでは、面接で自分なりの言葉で話せないという問題も起きていると想定されます。
逆に言えば、自分の経験を深く分析し、企業が求める人材像と照らし合わせて構造化できる学生は、生成AIを効果的に活用してより魅力的なエントリーシートを作成できているのです。
企業の採用活動にとっての重要な示唆
これは企業の採用活動にも重要な示唆を与えていると考えます。
従来は「コミュニケーション能力」や「協調性」といった抽象的な評価軸で学生を見がちでした。しかし、生成AI時代においては「課題を構造化して捉える力」「具体的な指示を組み立てる力」「抽象と具体を行き来する思考力」といった、より本質的な能力を見極める必要があります。
面接でも「学生時代に頑張ったこと」を聞くだけでなく、「その経験から何を学び、どう構造化して捉えているか」「その学びを当社でどう活かせると考えているか」といった、思考プロセスを問う質問が重要になってくるでしょう。
思考力を高め続ける
生成AIは確かに強力なツールです。しかし、それを使いこなすのは結局のところ人間の思考力次第。私自身も「思考力」を高める努力を日々し続けたいと思います。そして、その過程で得た気づきを、また皆さまに共有していければと思います!