43歳、今だからわかる「成長」の正体
作成日:2025.8.20
こんにちは。パフのヒラハラです。
先日、若手から「平原さんはなぜ、そんなに楽しそうに仕事ができるんですか?」と聞かれました。う~ん、どんな仕事でも一定の成果を出せるという自信がついてきたからかな・・・。じゃあ、なんでそんな風に思えるようになったのか。改めて考えてみると、その答えはシンプルです。
それは、「人から依頼された仕事に真剣に向き合うこと」に尽きます。
私は昔から、特に得意なことばかり選んでいたわけではありません。むしろ、自分にとって未経験の仕事や、未知の領域にチャレンジするのが当たり前でした。「やったことないからできません」という言葉は、「そんなの当たり前じゃん、だったらやりなよ」としか思えず、私が最も嫌いな断り文句です。私自身がそんなつまらない発言をしないように、依頼されたことに対してはチャレンジしてみる、を繰り返してきました。
そんな私の考え方に確信を与えてくれたのが、
海老原嗣生さんの著書『
クランボルツに学ぶ夢のあきらめ方』でした。この本は、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ博士が提唱した「計画された偶発性理論」を解説しているのです(めちゃくちゃ面白いです)。海老原さんは、クランボルツ博士が提唱する「柔軟性」を実現するためのポイントとして、他者からの依頼を積極的に受けることが挙げています。理由は、
- 自分では気づけない「活かしどころ」を発見できるから 自分では当たり前だと思っているスキルや、過去のささいな経験が、他人から見るとあなたの「強み」として映ることがあります。人から依頼された仕事は、自分では見つけられないあなたの才能を、他者が教えてくれる貴重な機会です。
- キャリアの可能性を広げる「偶発性」を引き寄せられるから 予想外の仕事を引き受けることで、新しい知識やスキルが身につくだけでなく、新しい人との出会いや、さらなる仕事の機会といった「偶発的なチャンス」が生まれます。
つまり、
他者からの依頼に柔軟・真摯に対応することは、単に頼まれごとをこなすことではなく、
自分の潜在的な才能を発見し、キャリアの可能性を広げるための戦略的な行動だということなのです。
「予期せぬ仕事」に隠された、最高の成長チャンス
ここ数年、特にそれを強く実感しています。
私はこれまで、愛媛県、富山県、そして熊本県といった、様々な県の委託事業として、県内企業向けの採用力向上セミナーの講師として登壇する機会をいただいてきました。
はじめはもちろんこのような受託事業の請負はやったことがなかったですし、難易度も高くプレッシャーも感じましたが、受けてきて本当に良かったと痛感しています。
特に、愛媛県や富山県では、年に複数回開催する連続セミナーという形式でご依頼いただいています。毎年、先方のご期待に応えるため、新しいテーマで講座を企画し、実行しています。毎年同じ内容ではなく、その年その年のニーズを先方とディスカッションしながら、自分も学びながら必死こいて作っています。
今年の愛媛県では、「
魅力訴求がカギ!令和時代の採用戦略を学ぶシリーズセミナー」と題して、採用市場の理解、自社の魅力抽出、学生との対話スキル・面接スキル、会社説明会のブラッシュアップといった、多岐にわたる要素を各回3時間に凝縮しました。単なる「セミナー」ではなく、ワークやグループセッションをふんだんに盛り込んだ、「研修」と呼んだ方がマッチするような内容です。主催の愛work(https://www.ai-work.jp/)の皆さんも非常に想いのある方々で、同志と呼べるような熱い絆すら感じながらこのお仕事をさせていただきました。
第1回、第2回はオンラインで、そして第3回は愛媛まで伺い対面で実施しました。対面セミナーでは、各社に5分間のプレゼンテーションを持ち込んでいただき、前半のレクチャー後、お互いにプレゼン実施・相互フィードバックを行うという形式にしました。
参加者の皆様の吸収力は驚くほど高く、素晴らしいプレゼンテーションを実施されていました。また、相手のために一歩踏み込んでフィードバックし合う姿勢にも大変感動しました。写真はその時の様子です。
今年のアンケートでいただいたコメントが大変うれしかったので、ご紹介します。
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「テクニック的なことではなく、本質を考えるパートが大変興味深かったです。平原さんのちょっとした一言にもハッとすることがあり、ピンチ・トラブル・予期せぬことが成長のきっかけという役員のいつも言っている言葉を、学生にも分かりやすく伝えられると感じました。」
「平原さんの言葉はキャッチ―でありつつも、的を得た表現をなさるので、セミナーを聴いていて愉しいです。また、ロープレで、学生役を担当することで、副次的に学生の頃の自分を思い出し、「退屈したくない人」という言葉が浮かびました。ナビに掲載する「こんな人にマッチする会社だ」と伝えるための、シンプルかつ、弊社の現状を表す言葉を見つけることができ、すっきりしました。このように、セミナー直結の内容ではなく、今、困っていることのアイデアが平原さんのセミナーを拝聴しているときに、浮かんでくることが多いので不思議です。いつもありがとうございます。次回、セミナーを実施される際にも、ぜひ参加したく存じます。引き続きよろしくお願いいたします。」
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最近職サークルでは公開型採用力アップトレーニングという採用担当者さま向け研修を開催していますが、私がこういったコンテンツが作れるようになったのは、まぎれもなくこれらの地方セミナーの経験があったからです。
人から依頼された仕事は成長のための「ギフト」。仕事は、自分の「宝探し」
人から依頼された仕事は、単なるタスクではありません。それは、自分が気づいていない可能性を、他者が発見してくれた「キャリアの贈り物」です。
そして、その贈り物を丁寧に紐解き、新しい挑戦を続けることで、思ってもみなかった高みへと連れて行ってくれ、どんどん面白いキャリアになっていくのだなと痛感しています。
仕事、たのしい!