STAFF COLUMN

スタッフコラム

記憶に頼らない仕事のメリット

作成日:2025.7.28

こんにちは ツルです。

会社のシステム担当をしています。
社員の皆さんからは毎日あれこれ質問をされたり依頼されたりしておりますので、よく「記憶力がよい」
と誤解をされることがあります。

が、私、記憶が苦手です。(密に仕事をする皆さんはよくご存じですね。)

その傾向は最近特に顕著で、意思をもって記憶に頼ることを拒絶したいくらい。
業務上ちょっとしたプログラムを組んだり、エクセルの関数を組んだりもしますが、何を作ったのかすぐ忘れてしまいます。
システムはなるべくデフォルトで利用し、カスタマイズはしたくありません。どうカスタマイズしたか忘れるからです。

なぜか?

記憶を信じないほうが、間違えることが少ないからです。
以下記憶に頼らない仕事のメリットを語りたいと思います。

■記憶に頼る仕事の落とし穴


記憶力がよいと褒められることがありますが、実はこれが大きな落とし穴なんです。「前回はこうやった」「いつもこの手順で」という記憶ベースの仕事は、実は危険がいっぱい。

疲れているとき、忙しいとき、ちょっと違う状況になったとき。記憶はあっさりと裏切ります。「あれ?どうやったっけ?」「この設定、どこで変更したんだっけ?」という経験、皆さんにもありませんか?

特に厄介なのが、「なんとなく覚えている」状態です。完全に忘れていれば調べ直すのですが、曖昧に覚えていると「たぶんこうだった」で進めてしまう。これが一番危険です。

■私が記憶を拒絶する理由


システム担当として様々な設定やトラブル対応をしていると、記憶に頼ることの危険性を痛感します。

例えば、半年前に作ったエクセルの関数。その時は完璧に理解していたはずなのに、今見ると「何でこんな複雑な式にしたんだろう?」と首をかしげる始末。もし記憶だけで同じものを作り直そうとしたら、絶対に間違えます。

人の名前だって同じです。「確か田中さんだったような…」で声をかけて、実は佐藤さんだった、なんてことになったら大変です。だから私は、記憶に頼らず、必ず確認できる方法を使います。

■記憶に頼らない仕事のメリット


1. ミスが劇的に減る
これが一番大きなメリットです。手順書やチェックリストがあれば、疲れていても、急いでいても、同じ品質の仕事ができます。「あ、忘れてた!」がなくなるんです。

私がよくやるのは、システム設定の際に必ずスクリーンショットを撮って手順書を作ること。半年後に同じ作業をするとき、記憶を頼りにせず、この手順書を見ながら作業します。すると、前回と全く同じ設定ができるんです。

2. 誰でも同じことができる
私が休んでいても、同じ手順書を使えば同じ結果が得られます。これって組織としてすごく強いことですよね。

「水流さんじゃないとわからない」という状況を意図的に作らないようにしています。(まだまだ未達です。退職するまでにはMUSTですね。)私の頭の中にしかない情報は、会社にとってリスクでしかありません。

3. 改善ができる
記憶ベースの仕事だと、「なんとなく上手くいった」で終わってしまいます。でも、手順を記録しておけば、「ここの工程が時間かかるな」「この確認は不要だな」といった改善点が見えてきます。

定期的に自分の手順書を見直して、無駄な手順を削ったり、より効率的な方法に更新したりが大切です。

4. 安心して仕事ができる
「忘れているかもしれない」という不安がありません。手順書やチェックリストがあるから、安心して一つ一つ進められます。

特に重要な作業の前は、必ずチェックリストを準備します。当日はそれに従って作業するだけ。頭の中で「あれは大丈夫だったかな?」と不安になることがないようにしたい。

5. 新人教育が楽になる
新しいメンバーが来たとき、「とりあえず見て覚えて」ではなく、きちんとした資料を渡せます。教える側も楽だし、教わる側も理解しやすい。

しかも、新人が作業をしているのを見て、「あ、この手順書、ここがわかりにくいんだな」と気づけるので、資料の改善にもつながります。

■具体的にどうやるか


1. まずは小さなことから
いきなり全部の業務を文書化しようとすると挫折します。私も最初は、よく使うシステムの操作手順から始めます。

「今日この作業をやったな」と思ったら、5分だけ時間を取って手順をメモする。これだけでも違います。

2. テンプレートを作る
よく使う作業パターンは、テンプレート化してしまいます。私の場合、システム設定、トラブル対応、定期メンテナンスなど、それぞれにフォーマットを決めています。

3. 定期的に見直す
作りっぱなしではダメです。実際に使ってみて、「ここがわかりにくい」「この手順は不要だった」という点を定期的に更新します。

4. ツールを活用する
エクセル、Word、社内のシステム、共有情報はOneNoteに保存します。最重要手順は印刷します。

5.AIを活用した資料作成のススメ

さて、ここまで手順書の大切さについて語ってきましたが、正直に言うと、私資料作成は苦手です。文章を書くのも、図を作るのも、正直面倒に感じます。

でも最近は、AIに大いに助けてもらっています。

例えば、新しいシステムの操作手順を作るとき。私がざっくりとした作業の流れをAIに説明すると、きちんとした手順書の形にまとめてくれます。チェックリストも作ってくれるし、注意点も整理してくれる。

「エクセルでこういう集計をしたいんだけど」と相談すると、関数の組み方から、手順書まで一気に作ってくれます。しかも、私が理解できるように説明もしてくれる。

資料作成が苦手だからといって、手順書作りを諦める必要はありません。AIという強力な助っ人がいるんですから、活用していきましょう。

重要なのは、「記憶に頼らない仕組みを作る」ことであって、「完璧な資料を一人で作る」ことではありません。AIでも何でも、使えるツールは使えばいいんです。

※個人情報、機密情報は入れないでくださいね。(!重要!)

まとめ


記憶力がよいことを褒める文化もありますが、仕事においては記憶に頼らないことの方がはるかに価値があります。

最初は「面倒だな」と思うかもしれません。(正直、心底、面倒です。)でも一度作ってしまえば、その後がとても楽になります。何より、「忘れてしまうかもしれない」という不安から解放されるのが大きいです。

記憶は曖昧で不確実。でも、きちんと記録された手順は確実です。

そして今は、AIという心強い味方もいます。資料作成が苦手でも、手順書作りが面倒でも、AIに手伝ってもらえばいいんです。

明日から小さなことでいいので、記憶に頼らない仕事のやり方を試してみてください。きっと、仕事が楽になり、品質も向上するはずです。

目標は、「誰でも、いつでも、同じ品質の仕事ができる」環境を作ることです。

それが、結果的に皆さんの負担を減らし、会社全体の生産性向上につながると信じています。



画像は一年以上前にAIで作成したものです。
どうしてこんなものをつくったのか?あまりおぼえていません。(広報のアイデア出しかな?)
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