STAFF COLUMN

スタッフコラム

「仕事、面白いですか?」

作成日:2025.12.19

こんにちは、ヒラハラです。

「仕事、面白いですか?」

キャリア研修をしていると、時々こんな問いに出会います。
最近、研修の企画や講師を担当する機会が増え、特にキャリア研修に関わることが多くなりました。その中で、私が一貫してお伝えしているメッセージがあります。それは、「仕事の面白さは、自分で作るものだ」ということです。

私たちはつい、与えられた仕事を前にして、「面白い/面白くない」と判断してしまいがちです。でも実際には、その仕事そのものよりも、「自分がどう向き合っているか」のほうが、日々の手応えややりがいを大きく左右しているのではないかと思うのです。

自分は何に価値を感じるのか。
どんなときにエネルギーが湧くのか。
自分の動機の源泉を知り、それを目の前の仕事とどう結びつけていくか。そこに少し工夫が加わるだけで、仕事の景色は驚くほど変わります。

先日の研修で、「人と話すこと」が自分の動機の源泉だと気づいた方がいました。その方が立てた行動宣言は、とてもシンプルなものでした。「毎日、スタッフと目を合わせて挨拶をする」。

1か月半後、変化を伺うと、こんな言葉が返ってきました。
「いろんなところから相談されるようになって、正直、忙しくなって困ってます(笑)」
そう言いながらも、人に頼られ、話す機会が増えた毎日は、どうやら“まんざらでもない”様子でした。

変えた行動は、ただ「目を見て挨拶をする」だけ。
それだけで、日常で感じるやりがいや手応えが、たった1か月半でここまで変わる。その事実に、私自身も驚かされました。

やりがいや面白さは、仕事そのものに紐づいているわけではありません。
自分のモチベーションや喜びを、そこにどう絡めるか。
その視点を持てるかどうかで、同じ仕事、同じ時間が、まったく違うものになります。

かくいう私自身はどうかというと、最近あらためて「学ぶことの面白さ」を思い出しています。
学生時代は、学ぶことが好きだったはずなのに、社会人になってからは「忙しい」を言い訳に、いつの間にか学ぶことから遠ざかっていたな、と。

今は意識的に、学ぶ → 試す → 振り返る、を繰り返しています。
インプットしたことをそのままにせず、仕事や研修の現場で使ってみる。うまくいったことも、うまくいかなかったことも含めて、また学びに戻る。このサイクルを回し始めると、不思議なことに、どんな仕事も少しずつ面白く思えてくるのです。

ちなみに最近も、いろいろな学びの場に顔を出しています。その一つが、オンラインの読書会。私が認定ファシリテーターを取得したアクティブ・ブック・ダイアローグ(ABD)で、ロバート・キーガンの『成人発達理論』を読んでいます。



見るからに分厚く、文字は小さく、お値段も5000円超え。なかなかの大作です。
しかも、悪文と名高いキーガン先生。何度も読み返しを強いられ、毎回のように寝落ちしています(笑)。

正直、一人ではぜったいに読めない原著です。それでもABDという場を借りて、少しずつ、みんなで読み進めていく。毎回学びが多く、前回(第5回)では、自分自身の成長と結びついて「なるほど、そういうことか」と腹落ちする瞬間もありました。驚きです(笑)

そんな学びを一歩ずつ重ね、1年前には、「これは自分には無理だな」と思っていたことが、今では拙いながらも「自分なりに」できるようになっている。その変化に気づく瞬間が、たまらなく楽しいのです。

仕事が急に楽になるわけでも、忙しさが消えるわけでもありません。
それでも、自分が少しずつ成長している実感があるだけで、同じ仕事の見え方は変わる。これもまた、「仕事の面白さは自分で作る」ということの一つなのかな~と感じます。

働く時間を耐える時間にしてしまうのは、もったいなすぎる。
Work in Life。働く時間も自分の人生の一部である、と捉え、一人ひとりが、自分なりの面白さを見つけながら、働く時間を少しでも豊かなものへと変えられたら素敵だと思いませんか。そんな人が増えていくことを、心から願っています。

そのためにも、伝える側である私自身が、学び続け、成長し続けなくては。
今日もまた一つ学び、また一つ試しながら、心の中でつぶやくのです。

――働くって、いいなぁ。
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