横並びの出世競争はもうやめよう。海老原嗣生氏が語った“キャリアの現実”
作成日:2025.11.26
先日、シンポジウムにて海老原嗣生氏に講演をしていただきました。
その中で特に印象に残ったのが、
「全員が横並びで昇進を目指すやり方は、もう限界にきている」
というメッセージです。
これまで多くの企業では、
入社したら皆が同じレールに乗り、
同期と同じスピードで昇進を競い合うという構造が当たり前でした。
しかし今は、働く人の価値観が大きく多様化しています。
海老原氏はこう語ります。
出世したい人は、バリバリ働くキャリアを選べばいい。
責任を取り、長時間働き、役割を広げていくことで報酬を上げていく道です。
一方で、
ワークライフバランスを重視する人は、給与は一定ラインで頭打ちになるものの、無理なく働けるスタイルを選べばいい。
どちらが正しいという話ではなく、
「働き方の正解が一つではない」という前提に立つことが重要だと。
さらに海老原氏は、
「海外でも、短時間勤務で昇進できる国はほぼ存在しない」
という事実にも触れていました。
日本だけが遅れているのではなく、
“働き方と昇進は連動する”という仕組み自体が、国を問わず共通しているのです。
だからこそ企業が向き合うべきは、
全員に同じ働き方・同じ昇進レールを求めるのではなく、
一人ひとりの価値観に合わせてキャリアを「分岐」させる考え方。
「出世レール」「バランスレール」といった複線型のキャリア設計です。
皆さんの会社では、
こうした“キャリアの分岐”を許容できていますか?