釘さんの100の出会い プロフィール
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  <第33話> 「山形の運転免許合宿の仲間たち (後編) 」   2005/07/11  
 
23年前の山形自動車合宿。僕が詰め込まれた部屋には、僕を含めて7名の大
学生がいた。またいっしょに参加した人形劇団の先輩のヨーコさんの部屋にも
5名の大学生がいた。

この男7名、女5名の計12名が、いわゆる同期の桜である。

男の部屋と女の部屋はずいぶん離れたところにあったのだが、僕とヨーコさん
が同じ大学の後輩&先輩だったこともあり、この12名は初日から合同宴会を
開くような仲になった。

同期の12名。大学でいうと、8つの大学に分かれていた。

●東京工業大学・・・当時1年生の3人組の男。情報系、建築系、土木系と3
人とも専門は異なっていたのだが、なぜか仲良し。合宿ではいじられキャラぶ
りを発揮することになる。

●東京水産大学・・・当時4年生の2人組の男。2人とも魚の研究をやってお
り、国の水産試験場への就職が決まっていた。大の日本酒好きで、初日旅館に
入る前にちゃっかり一升瓶を買い込んできており、それがきかっけで大宴会と
なった。

●武蔵大学・・・当時2年生の男。ひとりで参加。能のサークルに入っており、
酒が入り興が乗ると、能の舞を始めるヘンな奴。野球好きでもあり、教習所の
空き時間には、僕といつもキャッチボールをやっていた。

●東京大学・・・当時1年生の女の子。やっぱアタマ良かった。でも1年生の
ワリにはちょっとオバサン顔だったかも。

●和光大学・・・当時3年生の女性。なかなか個性的な女性。東工大の連中が
惚れちゃってタイヘンだった。

●明治学院大学・・・僕とヨーコさんだ。最初はカップルだと思われていたが、
すぐにその疑いは晴れる。カップルで自動車合宿なんか来ないよな。

それから、うーんとあと二名。大学名は忘れてしまったが、とっても気だての
優しい女性だった。

この12名は、昼の教習が終わるとささっと宿に帰る。そして軽めの晩飯を食
べる。それからが本格的活動の開始だ。ほぼ毎晩、宴会を繰り返していた。山
形は日本酒の名産地。毎晩、地元の酒屋から珍しい地酒を買ってきては堪能し、
語り明かしていた。

1年生から4年生までの各年代の学生。大学も勉強している内容も部活やサー
クルも皆バラバラ。でも全員が「自動車免許取得」という共通の目標を目指し
て頑張っている。

そんな連中だから、とっても濃い付き合いが出来た。深く突っ込んだ議論もし
た。時にはプロレスごっこもした。雪合戦もした。日曜日は温泉に出かけたり
もした。

この連中とは大学を卒業してからも数年間は、年に1度集まって飲んだり、小
旅行をしたりしていた。さすがに今は年賀状のやりとりくらいで会える機会は
すっかり少なくなってしまったが、それでも濃い3週間をともに過ごした同期。
一生忘れることのできない、素晴らしき仲間たちだった。

ということで27番目の出会いは、山形の運転免許合宿の仲間たちとのお話で
した。
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