自転車操業物語 プロフィール
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  第43話    「売れる⇒売れない⇒売れっこない!?(前編)」    
1999年7月。
大学4年生8名と大学3年生1名で結成されたインターンシップ営業軍団。
交通費のみで給料無し。インセンティブ(報奨金)は、売上の1割。
営業成績がよければ、それなりに高給となるが、売れなければ報酬ゼロ円。

当時、資金繰りが非常に厳しかったパフにとって、苦肉の営業人員構成だっ
た。

いま振り返ってみれば、我ながらヒドイ話である。
売れた時だけ報酬を払えばいいのであるから、会社(パフ)側のリスクは
限りなくゼロ。

インターンシップとして働く学生には

「社会に出る前に、様々な企業に対して営業できるなんて、最高の体験に
なるぜ。しかも、うまくすれば、大金を稼ぐ事だって出来るわけだから、
一石二鳥だぞ!」

などと説明していたわけだから、下手をすると当時のパフは、悪徳企業顔負
けだったのかもしれない。

しかし、当時のボクにはそんな意識はまったくなく、インターンシップの
学生の「絶対為になる!」と信じ込んでいたわけで…。

彼らの勤務初期(7月)は懸命に教育を行った。
当然である。いくら学生インターンとはいえ、見込み客(人事の方々)に
無礼な電話や振る舞いをしようものなら、売り上げ増どころか、信用を失
い将来の取引さえも見込めなくなる。

電話のかけ方。とり方。初回訪問の挨拶の仕方。パフの理念について。
どうして学生が営業をやっているか。パフの協賛基準とは?…。

ロールプレイングゲームを中心に、日々訓練した。

「うん。釘崎さん、なんだか売れるような気がしてきましたよ!」

自信を持つ学生も増えてきた。

が、その自信がコナゴナになってしまうまで、さほど時間はかからなかっ
たのだった。

(うーん。次号を書くのはつらいっすねー…つづく)

 
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